シュート確率は誤解されている

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ナッジ理論/効果

行動経済学で注目されている「ナッジ(Nudge)」をご存知でしょうか?

2017年にノーベル経済学賞受賞した米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授の功績に出てきたことで有名になりました。

Nudgeは「(注意を引いたり暗示をしたりするために)ひじでそっと突く」という意味です。ナッジ手法の例として「スーパーの並ぶところになる足跡」などが説明されています。

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映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

残念ながら、この映画を観ていませんが、セイラー教授が本人役で出演し、経済用語を解説しているそうです。でも、シュート確率について誤解していると思います。

映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』公式サイト

バスケットボールの試合で、ある選手が3ポイントシュートを決めたとする。次に同じ選手が3ポイントシュートを試みる際にシュートが成功する確率は、平均に回帰するので失敗する可能性が高いと考えるのが合理的である。しかし、多くの人は「その前に決まったのだから次のシュートも決まる」と非合理的な期待をしがちである。そして、投資についても同様に非合理的な思考に基づいて判断が下されることが実は多い。

世界が注目する「ナッジ」と「インサイト」の密接な関係──“デビルインサイト”に着目すべき理由 から引用

「ホットハンド」(バスケットボールである選手がフリースローを成功した場合、続けて成功する確率があるように感じること)を例にとって人間が過去の結果が将来も続きやすいと誤って考えてしまう性質を説明していました。

映画『マネー・ショート』 リチャード・セイラーが出てるんですね から引用

引き合いに出したのが、3ポイントだったのか、フリースローだったのかは分かりませんが、「試合の中でシュート確率が平均に回帰する」なんてプレイヤーだったら絶対に期待しない考えだと思うのです。

シューターは、シュート確率にムラがないように、かつ、シュート確率が向上するように練習していると思いますが、どうしても試合ごとにムラが生じてしまうものだと思います。試合の中でも、ムラが生じないことを願っていると思います。

フリースローが苦手なビッグマンであっても、安定して高確率で決めることを目標にしていると思います。現実はムラがあるので。

守っている側にとっては、(シュートを打つのがスコアラーなら、なお一層のこと)連続して決められることを阻止すべく、守ると思います。それほど、シュート確率にはムラがあり、リズムを掴むと連続して決められるものだと思います。

ナッジ理論の応用?

どこで読んだか忘れましたが、「テニスのネットを(向こうが見えない)壁にすると、打球をネットに掛けることが少なくなる」らしいです。そこで、次のように見立ててはいかがでしょうか?

  • 審判を自分が誠実に接したい人(例えば、母?)に見立てる
  • ディフェンスをハリネズミに見立てる ⇒ ボールが当たるとパンクする
  • ゴールネットが底の浅い網に見立てる ⇒ 柔らかくアーチを掛けないと飛び出してくる

行動経済学がペテンに思えてきました。失礼いたしました。

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