再び、運動学習

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Luisella Planeta LeoniによるPixabayからの画像

既に「運動学習」の記事を書きましたが、むしろ先に書くべき「運動学習」で分かっていることについて触れます。

  • スキルの習得には二つの学習過程がある
    • 「意識して正しい動作を身に付ける」過程
    • 「意識せずに正しい動作を行える」過程
  • 運動学習の記憶を長持ちさせるには適度な休憩が必要

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「運動学習」の定義

まず、「運動学習」の定義は次の通りです。

運動技能の習得を一般にさすこともあるが,通常,特に感覚系と運動系の協応関係を伴う動作の学習をいう。感覚運動学習ないしは知覚運動学習ともいわれる。スポーツ,楽器の演奏,電信作業,あるいはタイプライタの学習などはその例である。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 から引用

二つの学習過程

スキルの習得・向上の過程で、知られていることですが、「意識して正しい動作を身に付ける」過程と「意識せずに正しい動作を行える」過程が必要です。論文発表されていました。

これまでは、1つの運動学習で正しい運動を実行できていると考えられてきましたが、本研究で、「意識的に正しい運動を実行するための学習」と「無意識的に正しい運動を簡単に実行するための学習」の2つの学習が必要であることを明らかにしました。

正しい運動を実行するための運動学習の仕組みの解明「PNAS」本多武尊研究員 | 東京都医学総合研究所  から引用

休憩が必要

スキルは休んでいる間にも上達する」みたいに表現されることが良くありますが、「マウスの眼球の運動学習」で、「運動学習の記憶を長持ちさせるには適度な休憩が必要」なことを明らかにしています。

一夜漬けの短期学習(集中学習)で試験をパスしても、その後すぐ忘れてしまうのに対し、適度な休憩(間隔)を取って繰り返し学習(分散学習)すると、その効果(記憶)が長続きすることを経験した方は多いはず。心理学ではこの現象を「分散効果」と呼び、その原因が、脳内で起こる短期記憶から長期記憶への変換プロセスにあると想定されています。

(途中省略)

マウスに集中的あるいは休憩を取りながら分散的に目で追わせ、生じた学習効果(運動記憶)を比較しました。その結果、集中学習では24時間後に記憶が半分ほどに減少する(忘れる)のに対し、分散学習ではほぼ100%記憶していることが分かりました。

運動学習の記憶を長持ちさせるには適度な休憩が必要 | 理化学研究所 から引用

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