大勢知り合いがいて、その人たちを友達だと思っている?

わたしは「大勢知り合いがいて、その人たちを友達だと思っている」のではなく、「深くつきあっている人だけを友達だと思っている」と考えています。わたしは内向的ですが、もう既にある程度、社会との折り合いがついています。

内向型を強みにする

しかし、ご自身が内向的であることに引け目を感じて、社会での生きづらさを感じているのなら、マーティー・O・レイニー著「内向型を強みにする」は、とても役立つサバイバル・ツールになるかもしれません。

・・・ほとんどの人間は、内向的な特質を受け入れ、伸ばすような家庭では育っていない。

内向的な子どもたちはたいてい、大声ではっきりと、おまえはどこおかしいのだ、と吹きこまれて育つ。・・・(中略)・・・「自分たちは外交的であるべきだ」と確実に教えこまれているのである。

「第2章 内向型人間はなぜ誤解されるのか?」から引用

既にある程度折り合いがついているわたしにとっても、本書は心理的に納得させられますし、行動の判断に力を与えてくれます。

自己診断テスト

本書は、外向型/内向型の判断に自己診断テストを載せています。小テストでは、外向型/内向型のそれぞれに、8つの説明文があり、どちらがより的確に自身を表しているかを問われます。内向型の説明文の一部を引用すると、

  • 自分ひとりか、二、三人の親しい友達とくつろぐほうが好ましい。
  • 深くつきあっている人だけを友達だと思っている。
  • たとえ楽しいことでも、外で何かしたあとは、休息をとる必要がある。
  • 無口で冷静に見え、観察するのが好きである。
  • 話したり行動したりする前に、考えることが多い。

いかがでしょうか。わたしは全部当てはまります。

「大勢知り合いがいて、その人たちを友達だと思っている」ほか、外向型にも同様の説明文があります。

30項目のテスト

本書には、小テストとは別に、30項目の設問に◯×形式で回答するテストも用意されています。テスト時のコンディション、気分、回答する場所なども説明されています。

内向性も外向性も生来の気質

本書では、内向性も外向性も生来の気質で、変えることができないとしている。内向性は、シャイとは異なるとしています。

内向型人間のもっとも顕著な特徴は、そのエネルギー源である。内向型の人は、アイデア、感情、印象といった自身のなかの世界からエネルギーを得ている。彼らは、エネルギーの保有者だ。外の世界からの刺激に弱く、すぐに「もう手一杯」とう気持ちになる。これは、イライラ、あるいは、麻痺に似た感覚からもしれない。
 いずれにせよ、彼らは自分が消耗しないために、世間とのつきあいを制限しなくてはならない。その一方、外での時間を設けて、一人の時間とのバランスをとる必要もある。さもないと、ものの見方はかたより、人とのつながりは失われてしまうのだろう。エネルギー量をバランスよく維持している内向型人間には、忍耐力、自由な発想、深い集中力、創造性がある。

「第1章 内向型と外向型はどこがちがう?」 から引用

外向型人間にも同じように目を向けて説明し、気質の衝突をせずに、互いが心地よい生活を模索する方法を提言してくれています。

本書は、内向型人間である著者が、内向型の特徴を活かして、まとめ上げた成果でしょう。内向型人間にとっては楽しめると思います。多面的な観察による、丁寧な説明が気に入ると思います。

一方、外向型人間にとっては、興味が持てない、面白くない本だと思います。内向型人間が引け目を感じずに生きていくことが、前編の背景にありますので。仮に、外向型人間が本書を読んでも、内向型人間に対して気遣ってくれるなんて、あり得ない話だと思います。だから、社会はこのまま外交的であり続けると思います。

ジョーダンも内向型

本書では第2章で、内向型の有名人を挙げていますが、その中にマイケル・ジョーダンも入っています。「マイケル・ジョーダン激闘のシーズン―誰も知らなかったNBAの内幕」を読んでいましたので、納得できます。

英語版「The Jordan Rules: The Inside Story of Michael Jordan and the Chicago Bulls 」は電子書籍でも入手できるのに、翻訳版は入手困難なのですね。

才能を伸ばす

単調な練習をひとりでも淡々と続けて行けるのは、内向型人間に限られることとでしょう。

・・・秘訣17 苦闘を歓迎する・・・秘訣20 ひとりで練習する・・・

才能を伸ばすシンプルな本」から引用

余談

本書は「小心者が世界を変える」の新装改訂版です。原題は「The Introvert Advantage」なので新装改訂版の方が、直訳に近いです。でも、どうして「小心者が世界を変える」になったのでしょう?「小心者」と「世界を変える」が結びつかないから、キャッチフレーズとして有効だと考えたのでしょうか。でも、そもそも「小心者」では「内向型」をまったく理解していないとしか思えないです。

目次

目次を出版社の紹介から引用します。目次をご覧になれば、304ページある本書が、実際的な話題も多く取り扱っていることが良く分かると思います。

 はじめに
 世界の七五パーセントは外向型でできている/わたしはどこもおかしくない。ただ内向的なだけ/自分のことを誤解している内向型が多すぎる!/楽しみながら内向性の秘密を探っていこう

第Ⅰ部 陸に打ちあげられた魚――内向型人間とは?
 第1章 内向型と外向型はどこがちがう?
エネルギーを外から得るか、内から得るか/刺激は好き? 嫌い?/〝広く浅く〟派 VS〝狭く深く〟派/休日の過ごしかたも正反対/内向型と外向型はつながっている/あなたは内向型か? 外向型か?――自己診断テスト/社会は内向型人間を必要としている
 第2章 内向型人間はなぜ誤解されるのか?
有名人にも内向型はたくさんいる/〝わがままで人嫌い〟ってほんとう?/話し上手が世渡り上手/内向型が外向型を不安にさせる三つのポイント/無理やり「外向型になれ」と言われても……/あやまった押しつけが罪悪感と羞恥心を生む/罪悪感と羞恥心の消しかた/自分のエネルギー・レベルを知ろう
 第3章 内向型は生まれつき? ――すべては脳のなせるわざ
気質は何に由来するか?/行動パターンを決定する脳内物質/刺激を求める遺伝子/外向型と内向型では神経伝達物質の通り道が異なっていた!/気質がちがえば、脳が快感を得る方法もちがう/行動か鎮静か――交感神経と副交感神経のしくみ/フルスロットル・システム――エネルギーを増量する/スロットルダウン・システム――エネルギーを節約する/緊急時にどちらのシステムが作動するか?/脳から読み解く内向型人間の行動パターン/脳から読み解く外向型人間の行動パターン/右脳・左脳と気質の関係/右脳型人間――たとえ話で説明する感覚派/左脳型人間――具体例で説明する理論派/内向型にも右脳タイプと左脳タイプがいる/自分のタイプを見きわめて強みを活かす

第Ⅱ部 外向型の海を泳ぐ法――内向型人間の上手な暮らしかたガイド
 第4章 パートナーとの関係――身近な人ほど誤解しやすい
異なる性格タイプが衝突するとき/内向型の男性と外向型の女性――「彼といっしょにいると、イライラしちゃうの」/相手に何を期待しているのかを話し合おう/このカップルの利点と難点/内向型の女性と外向型の男性――「いつもわたしばかりが振りまわされる」/自分から変わらなければ相手は変わらない/このカップルの利点と難点/内向型と内向型――「心地いいけど、退屈だわ」/このカップルの利点と難点/ふたりで上手におどる方法/自分と相手の気質を意識することから始めよう
 第5章 子育て――親も子も無理をしないために
あなたの子供は、内向型か? 外向型か?/内向型の我が子を理解するために/あなたが内向型の子供を持つ外向型の親だったら/内向型の子供をしつけるには/外向型の我が子を理解するために/あなたが外向型の子供を持つ内向型の親だったら/外向型の子供をしつけるには/内向性について子供と話し合う/まず、子供の気質を肯定すること
 第6章 人づきあい――内向型人間がパーティーを楽しむ方法
気の利いたやりとり VS 中身のある会話/大勢の場がいつも苦手なわけではない/パーティーに行くべきか、行かざるべきか/如才ない辞退のテクニック/大切なのはエネルギーを蓄えること/〝取り越し苦労〟は内向型の得意わざ/パーティー会場に到着したときの戦略/内向型人間が社交で成功するための七つの戦略/自分のパーティーはわがままに/軽やかにパーティーをあとにする作戦/電話恐怖症の対処法/内向型人間は自分で考えているよりずっと社交に向いている
 第7章 仕事――九時から五時までの脅威
なぜ外向型は社内で受けがいいのか?/それぞれの光はどこを照らすか/会議で存在感を示す/さりげなく自分を売りこむ/ゆっくり走ってレースに勝つ/職場でのコミュニケーション・スキルを磨く/対立を生産的に解決するには/舌戦を有利に展開するテクニック/ブレーンストーミングを成功させるには/上司に要望を出すときの注意点/締め切りでパニックにならないために/仕事中に邪魔が入ったら/記憶が不得手な内向型人間へのアドバイス/仕事でストレスを感じたときの五つのステップ/内向型人間がボスになったら/仕事を楽しむコツを知ろう

第Ⅲ部 自分にぴったりの人生をつくる
 第8章 内向型の自分をまもるために
自分のペースを設定する/元気と疲労のサイクルを知る/限界を知れば強くなる/一歩ずつ進んでいく/自分にとってほんとうに大切なものは?/人生の優先順位を決める八つのステップ/できることと、できないことの境界線を引く/あいまいな境界線は、自分自身を失わせる/凝り固まった境界線は、あなたの世界を狭くする/自分にぴったりの境界線を引く四つの秘訣/あなたは特別な存在である
 第9章 生まれ持った内向性を大切に育てよう
あなたの天然資源をはぐくむ/エネルギーをセーブする/休憩をとって、心を鎮める/自分を甘やかすための休みをとろう/深い呼吸でリラックス/いちばん楽な場所はどこか/自分専用の避難所をつくる/光と温度を調節しよう/リラックスできる香り/音楽が心を解放する/元気になる食べ物と飲み物/眠りが心と体を整える/内向型人間の健康管理術/ひとりが好きだからこそ、友を持つべし/自分らしく生きるための決意表明書/あなたの天性をていねいに育てよう
 第10章 外へ――あなたの光で世界を照らそう
「じっとしていれば快適」という幻想を捨てよう/あなたはいかなるときも自信を持つことができる/おなじみのパターンを変えてみる/のびのびと人生を楽しもう/外へ向かう七つの戦略/つぎの一歩があなたを新しい世界へ導く/すべての内向型人間に幸あれ!

出版社の紹介 から引用

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