ケガなどで片手が使えない。だけど、スキル・トレーニングしたい! そんなときどうしてますか?
本記事では、バスケットボールの片手で出来るスキル・トレーニングの動画を紹介します。また、イメージトレーニングがもたらす効果について触れ、スキルがより身に付く方法を説明します。
本記事は、左肩の腱板を傷めリハビリを続けている、UMAみたいなお名前の先輩に捧げます。ピアノのイメージトレーニングを紹介していますので、鍵盤(腱板)つながりということでよろしいでしょうか。
バスケットボールのスキル・トレーニング
バスケットボールのハンドリングについて、片手で行えるスキル・トレーニングが公開されています。気持ち良いリズムで淡々と実践してくれています。観ているだけでも、楽しめます。
part 2の方が万人向けに感じました。
イメージトレーニング
ここで、取り上げるのは試合前などのイメージトレーニングではなく、スキルアップのためのイメージトレーニングです。
スキルアップのためのイメージトレーニングに効果があることが実証されています。出典は後ほど紹介します。
ピアノを弾いたことが無い人を3つのグループに分けて、5日間実験します。
- (a) 5日間、毎日2時間ピアノの練習をする
- (b) 5日間、毎日2時間ピアノを弾くイメージトレーニングをする
- 実際にピアノを弾いている指の動きをイメージする
- 実際にはピアノに触れない
- (c) 何もしない
そして、指の動きを司る脳の神経細胞の働きの向上を調べます。当然、(a)のグループが最も向上しました。しかし、(b)のグループも神経細胞の働きが向上していたのです。ピアノに触れていないのに。
この実験により、イメージトレーニングだけでもスキルアップすることを示しています。
つまり、バスケットボールの片手でのスキル・トレーニング動画を見て、「実際にトレーニングしているカラダの動きをイメージする」だけで、関連する脳の神経細胞の働きが向上するということです。
ピアノの実験には続きがあって、(b)のグループには5日目のイメージトレーニング後、さらに実際にピアノに触れて2時間練習しました。すると、驚いてたことに(a)のグループと同等なレベルまで、神経細胞の働きが向上しました。
つまり、バスケットボールの片手でのスキル・トレーニング動画を見て、「実際にトレーニングしているカラダの動きをイメージする」期間を過ごし、その後、実際にトレーニングすれば、実際にトレーニングを積んできた人と同等に近いレベルに関連する脳の神経細胞の働きが向上するということです。
イメージトレーニングと、実際のトレーニングの組み合わせにより、効率的に効果を得られるであろうことが示されています。
出典
上記の実験は、古谷晋一著「ピアニストの脳を科学する 超絶技巧のメカニズム」で紹介されています。その計測方法(TMS)についても平易な文章で説明されています。実験そのものは、ハーバード大学パスカル・レオーネ教授によるものです。
一見、スポーツとは異なるイメージのピアニストですが、学べることが多数あると思います。特に、利き手ではない(多くの場合、左)手のトレーニングについてです。
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