シニアになると若い頃には縁がなかった「五十肩」が身近なものになります。「五十肩」以外にも腱板に関する不調を耳にします。
現在、わたしの周りでも3名が腱板の不調を訴えていて、1人は様子を見ながら運動を継続しています。もう1人は運動を中断してMRI待ち。最後の1人は腱板断裂の手術を終えて退院したところです。
痛みが軽微であっても、肩の不調がある場合には専門医の受診をオススメします。
腱板断裂
周囲の同世代の方々から話を聞くまでは「腱板断裂」を聞いたことがありませんでしたが、実はありふれた怪我のようです。
実際は四十肩・五十肩と思いきや、腱板断裂だった・・・という人が非常に多い、いわゆるcommon disease(われわれ医師が診療していて、日常的に頻繁に拝見する病態)と考えられています。
腱板損傷(腱板断裂)のリハビリから手術まで から引用
原因
原因は、(1)加齢(2)外傷(3)使い過ぎ、が考えられるとのことですが、バスケットボールのシニア世代では、すべての原因が該当すると思います。厄介な問題です。
症状
激烈なものではなくて、いつの間にか断裂している場合がある。断裂していてもアウターマッスルの三角筋で肩を動かせる場合がある。
五十肩との見分け方
四十肩、五十肩は、別名「凍結肩」と言う名前があるように、肩関節がカタくなります。カタくなる(拘縮)というのは、逆の手で支えたり、誰かが動かしてあげようとしても肩が上がらない、回らないというような状態です。
腱板損傷(腱板断裂)のリハビリから手術まで から引用
(中略)
ここまでを総合すると、どちらかと言うと典型的な腱板損傷の症状は、自分の力では肩が上がらない、回らないが、逆の手で支えると上がる、回る。という状態です。
治療
関節鏡下修復術
断裂が大きくて、運動を続けたいのなら手術(関節鏡下修復)しかなさそうです。
リハビリ
3ヶ月程度で日常生活に支障がなくなり、6ヶ月程度でスポーツ復帰としている病院が多いです。もちろん、個人差があるとのこと。
予防
「予防にはこうしなさい」という明白なものは見つけていませんが、(1)肩甲骨周辺や肩関節の柔軟性(2)肩関節の安定、が重要なのは明確です。肩関節の安定のためには、インナーマッスルの役割が大きいです。
ケトルベルを使ったトレーニングは適切だと思います。ケトルベルについては別に書きます。
オーバーユースを避けるのはもちろんのことです。
映画「わが緑の大地」
腱板断裂の手術後、入院中の先輩の写真を拝見したところ、既視感が・・・だけど思い出せない。思い出せずに苦しみましたが、突然分かりました。映画「わが緑の大地」のヘンリー・フォンダの姿でした。
誰にも邪魔されずに材木を運び出す方法を思いついた。水かさの増していた川に大木を落とし、いかだを組んで流すというのだ。もう骨折している腕などにかまってはいられなかった。
わが緑の大地|あらすじ・ストーリー|映画情報のぴあ映画生活 から引用
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