実情
バスケットボールの大会で、試合をするには、選手の他、コーチ(選手兼任も可)が必要です。 そして、前の試合のハーフタイムには、メンバー表(選手氏名、背番号の一覧)をオフィシャルのテーブルに提出する必要があります。 また、別の試合の運営として、審判、テーブル・オフィシャルズ(TO)なども行ないます。
TOなどの要員調整で苦労しているチームは多いのではないでしょうか。 他所のチームを観察すると、多くの場合、毎回同じメンバーが担当しているように見えるますが、理想は違いますよね?ホントは持ち回りしたいのですよね? 上手く持ち回りできれば良いのですが、なかなか難しいのが実情だと思います。
役割
どのような役割があるか
さて、審判、TOなどの役割について今一度、考えてみたいと思います。まず、各役割について簡単に説明します。
- 帯同審判員・・・審判。ただし、公認審判員が割り当てられ、担当しなくて良い場合がある
続いて、テーブル・オフィシャルズ(TO)。大会によっては地域ボランティアが行なってくれます。
- スコアラー・・・スコアシート記入
- アシスタント・スコアラー・・・各選手のファール数カウント、掲示
- タイム・キーパー・・・試合時間の計測、タイムアウト&交代のブザー
- タイム・キーパー(24秒)・・・24秒の計測
それ以外にも、
- 得点板操作係・・・TOと離れた場所の得点板操作
- モップ係・・・審判の指示で、濡れた床の清掃など
役割の特徴と「担当することの難しさ」
以上の役割について、「担当することの難しさ」を考えるために、評価項目として次の観点を挙げます。
- 即時性・・・試合の進行に伴って、即時に対応しなければならない度合い
- 競技規則の知識・・・担当するためには、規則規則の知識が必要で、その理解の度合い
- 作業の熟練・・・担当するためには、事前にトレーニングが必要で、その熟練の度合い
それぞれを3段階(◎:すごく必要、◯:そこそこ必要、△:そんなに必要じゃない)として、表にまとめると、こんな感じではないでしょうか。 私見に過ぎませんが。
役割 | 即時性 | 競技規則の知識 | 作業の熟練 |
帯同審判員 | ◎ | ◎ | ◎ |
スコアラー | ◯ | ◯ | ◎ |
アシスタント・スコアラー | △ | △ | △ |
タイム・キーパー | ◎ | ◯ | ◯ |
タイム・キーパー(24秒) | ◎ | ◎(狭い知識) | ◯ |
得点板操作係 | △ | △ | △ |
モップ係 | ◯ | △ | △ |
まとめてみると、持ち回りし易い役割と、そうでない役割が明確に見えてくると思います。 誰でもすぐに担当できる役割がありますよね?
課題
持ち回り
「チーム運営の課題」として考えると、持ち回り出来ていないことは多少問題かもしれないけど、それだけでは雰囲気などが悪くなることはなく、持ち回り出来るように行動しないことが、長い目で見て問題だと思っています。
担当する気がない人
担当する気がない人の行動は、次のようになるでしょう。
- いつも遅刻する人
- いつもTOなどをやろうとしない人
- 試合前にTOがあるのに、担当を気にもしない人
- 試合前にTOがあるのに、遅刻する人(なのに試合には間に合う)
- 集合時間に遅れるのに、連絡さえ出来ない人
- ・・・
みなさん社会人ですから、いろいろな用事などがあり、束縛の中で生活しているのは全員が承知していると思います。 だけれども、必要な連絡や調整に気を遣わずに行動されると、だんだん雰囲気が悪くなって、歪みが生じてくると思います。 なので、例外は認めずに、根気よく働き掛けていくしかない・・・のだろうか・・・
向き不向き
偉そうなことを書いてきましたが、わたしはほぼスコアラーしか担当しません。 スコアラーは人気がない役割なので、これで勘弁してくださいという気持ちですが、甘えでしょうか・・・ (日常生活で困ることはないですが、生来の性質により、即時性を求められる役割はストレスに感じます。アスペルガー・スペクトラム指数が高いです)
人にはそれぞれ事情や特徴がありますので、考慮や配慮が必要だと思います。 例えば、大き過ぎる人や太り過ぎている人はTO席で邪魔になりますので、審判/得点板操作係/モップ係が適切でしょう。 会場によっては、TO席が本当に狭く入れない場合もあるのではないでしょうか。
視力に問題がある人は、競技用に矯正しています。 そのため、スコアシート記入のように手元を見るのは難しいみたいですから、スコアラーは不適切でしょう。 老眼の度合いによっては、矯正するとゲームの進行が見えないし、矯正しないと手元が見えないでしょう。なので、老眼が進行している人もスコアラーは難しいでしょう。
いい加減さ
さて、世の中にはいい加減な人がいます。すべてがいい加減なのではなく、ところどころいい加減な世渡り上手な人が存在します。 というワケで、先ほどの役割について、いい加減さが許される度合いを3段階(◎:いい加減でOK、◯:そこそこOK、×:いい加減じゃダメ)で表にまとめると、こんな感じではないでしょうか。 私見に過ぎませんが。
役割 | いい加減さが 許される度合い | コメント |
帯同審判員 | ◎ | ヒド過ぎると選手から文句が出ますが・・・ |
スコアラー | × | |
アシスタント・スコアラー | ◎ | スコアラーに従えば問題無し |
タイム・キーパー | × | |
タイム・キーパー(24秒) | ◎ | 稀に神経質になる試合がありますが・・・ |
得点板操作係 | ◎ | TO席から修正指示があるから問題無し |
モップ係 | ◎ | 審判に従えば問題無し |
マジメに補足すると、
- 審判は真実をすべて見抜くことは無理なんだけど、ハッキリとした態度が求められます。
- スコアラーは、完璧に遂行することが必要になります。曖昧さの入る余地がない役割です。
- タイム・キーパーも完璧さを求められますが、即時性がとても厳しいので現実的にはムリです。
- タイム・キーパー(24秒)は、真実が不明なとき(ボールがリングに触れたかどうか見えないときがある)にも、即時に判断することが求められます。だけれども、ほとんどの場合、試合の進行に影響しません。
というワケで、人それぞれ、向き不向きがあるでしょう。 個人の事情や特徴を考慮しながらも、いろんな役割を持ち回れるようにチームとして行動していくことが大切だと思います。
失礼いたしました。