イングランドはトランプの顔に泥を塗ろうとしたの?

この記事は約5分で読めます。
Edward PyeによるPixabayからの画像

ラグビー・ワールドカップが日本で開催され、イベントとしても盛り上がっています。熱狂状態といってもよいでしょう。

そんな中、イングランド対アメリカの最後のプレイは疑問です。私の疑問に応えてくれる記事も見つからないです。

この記事は、スポーツを愛する年寄りの愚問です。


スポンサーリンク          

男気じゃないでしょう?

ラストワンプレーでイングランドは、なぜタッチに蹴り出さなかったのでしょう。わたしは、未だ理解できずにいます。

イングランドの男気に応えたアメリカが意地のトライ

地力で勝るイングランドが序盤から圧倒した。着実に点差を広げていき19-0で前半が終了。
苦しい展開が続くアメリカは後半29分、ジョン・クイル選手が危険なタックルをしたとして今大会初のレッドカードを出され退場処分に。格上相手に数的な不利も負うことになった。
それでも諦めないアメリカはトライを狙って攻めるが、イングランドの堅い守備を崩すことができない。試合終了間際の後半39分からは、両チームがボールを奪い合うターンオーバー合戦に。
そんな中で後半40分、イングランドがボールの奪取に成功。そのままタッチラインの外にボールを蹴り出せば試合終了で完封勝利だったが、イングランドの選手たちはプレー続行を選択。ラグビー強豪国として最後まで受けて立つ姿勢に会場のボルテージも上がった。

イングランドの男気とアメリカの根性!ブライス・キャンベルが意地のトライ

上記の記事ではイングランドの「男気」を讃えていますが、男気ですか?

自分を犠牲にしても弱い者や困っている者を助けようとする気性

明鏡国語辞典から引用

アメリカチームは、レッドカードに代表されるように困ったチームであって、男気が救う困っている人々じゃありませんよね?

「アメリカを応援している人」が困っている人なのだろうか? 彼らを助けようとしたのだろうか? わたしは、そう思えません。

敗者の顔に泥を塗りにいった?

イングランドが蹴り出さなかったことで、アメリカのトライが生まれましたが、イングランドは、最後のプレイを決めてもおかしくない勢いがありました。

もしもイングランドが追加点をあげていたのなら、敗者の顔に泥を塗るという、非難される行為だと思うのです。

ラストプレーで、ボールを保持するイングランドは外へボールを蹴り出さずにアタックを継続。
これが裏目に出て、ターンオーバーされると、アメリカは最後の力を絞ってボールをつなぎ、最後はCTBキャンベルがトライをとり一矢報いた。

【ラグビーW杯】イングランドvアメリカ戦試合結果。イングランド圧勝で2連勝!

裏目に出てよかったです。

試合が終了する前、敗戦が決定したかのような後半29分、フラストレーションに耐えられないアメリカ選手の暴走がありました。

 ラグビーの強豪ニュージーランドの地元メディア「スタッフ」は「ラグビーW杯2019:米国選手が卑劣なプレーで退場、イングランドが快勝」と見出しを打って特集。「キルはイングランドスター選手ファレルの顔面に卑劣なショルダーチャージを行い、退場となった」「ほぼ両軍選手による乱闘となった」とレポートしている。
 記事では、元イングランド代表選手でコメンテーターのウーゴ・モニャのコメントを紹介。「侮辱的であり、卑劣。タックルと呼べるものではない。卑劣なプレーだ」と苦言を呈したという。

一発退場&乱闘 米国選手の“顔面危険タックル”に海外波紋「侮辱的で卑劣なプレー」

ラストワンプレーでイングランドが蹴り出さずに追加点を狙ったのは、アメリカの卑劣なプレーに対する、イングランド流の報復行為なのではないでしょうか。敗者の顔に泥を塗りにいったのです。

でも、そんなクダラナイ報復行為は、実を結ばないものなのです。

報復行為が裏目に出て、アメリカのマトモな選手がチームへの抗議と、アメリカを応援してくれた人への感謝が、得点になったのではないでしょうか。

イングランドの完封勝利かと思われた試合終了間際、アメリカが一矢報いる。
自陣で得たターンオーバーを起点に、プレーが切れないように必死にボールをつないだ。最後は途中出場したCTBブライス・キャンベルが、ポストの右に飛び込んでトライを奪った。
さらに、SOのAJ・マクギンティがコンバージョンゴールに成功。7点を挙げた。

【ラグビーW杯】 イングランド、アメリカに圧勝 2連勝で勝ち点10に

でも、世間はこの最後のプレーに好意的で、スポーツマンシップを感じて涙する人までいたらしい。最後までプレイしたアメリカ選手を讃えるならまだしも、イングランドの男気?スポーツマンシップ?受けて立つ姿勢? わたしには理解できません。

イングランドは、試合開始前からアメリカをイングランド流の表現でバカにしていたんですよ。

スカイスポーツ(Sky Sports)によると「すべての銃が火を吹くだろう」とジョーンズは述べたという。
「15人のドナルド・トランプが試合に出てくるようなものだ。トンガもそうだったが、相手はあらゆる手を尽くすだろう。我々も最善を尽くさねばならないから、それはいいことだ」
アメリカのギャリー・ゴールド(Gary Gold)監督は 「今の我々は、すべての相手に敬意を払っている。そうした発言にコメントしたりするほどのチームではない」と前置きして「どういう意味なのか、よく分からない」と述べた。

「15人のドナルド・トランプと戦うようなもの」…ラグビーW杯でイングランドとアメリカが対戦

スポーツにおいてトランプと形容したら、そこには敬意などの気持ちは、欠片もないと思うのです。

アメリカの監督の受け答えは、ぱっと見、謙虚そうですが、「実力さえあれば、イングランドなどに敬意を払えないし、トランプのように下品で意図のない反論をしてやるんだ!」と感じたのは、私が汚れたオトナだからでしょう。

コメント