
- 上野東京ラインを利用していると、15両や11両編成の東海道本線があのままどこまでも走っていると誤解していませんか?
- JR東日本でSuicaで入場し、JR東海の自動改札で出られると誤解していませんか?
この記事は、利用者から見たJR東日本とJR東海についての雑感です。
単にわたしが能天気なため誤解していたのですが、東海道本線はどこまでも15両(または11両)編成の電車がどこまでも走っているのだと思い込んでいました。前橋から横浜への直通電車に乗った経験があったからかもしれません。
本記事を最後までご覧になり、楽しんでいただければ幸いです。そして、JR東海とJR東日本が利用者に目を向けてサービスするために、改善が進んでいけば良いと切に願います。
横浜市内から静岡市へ
静岡市で開催された第16回酒田市八幡カップ全国スーパーシニアバスケットボール交歓大会2019に行ってきました。
横浜市内から静岡市へ電車で移動するとき、多くの人は新幹線を利用することでしょう。しかし、横浜市内の場所によっては、東海道本線と新幹線で所要時間の違いがあまりなくなります。大雑把には、3時間と2時間の違いがあるのですが、横浜市内の場所によってはその差が少なくなります。
また、乗り換え回数と乗り換えの便利さまで考えると、東海道本線と新幹線はどちらが便利なのか微妙な状況です。
なぜ行き先は「熱海」まで?
普段、東海道本線を利用しているときに、行き先が「熱海」より「東京」寄りに限られていることに気が付いていました。(稀に「沼津」行きがありますが)
で、その理由が
JR東日本の区間が「熱海」までだから
うーん・・・。そうなのかもしれませんが、利用者から見ると納得できませんし、バカげた行為に感じます。
そして乗り換えが、不必要に不便に感じるのです。
熱海での乗り換え
筆者が乗車した列車は熱海駅4番線ホームに到着したため、三島方面行き普通列車が出発する3番線ホームへは階段を利用しての乗り換えが必要だった。乗り換え時間もわずかなため、多くの乗客が走って移動していた。
地域活性化を阻害? 東海道本線はなぜ熱海駅で分断されているのか から引用
わたしの場合、行きはたまたま同じプラットフォームだったので、反対側の電車に乗り換えるだけでした。帰りは、早朝にもかかわらず上記の引用通りの光景になりました。
観光や出張などで大きなキャスター付きの荷物を持って、階段を上り下りするのは苦労するだけでなく、危険です。もちろん、エレベーターやエスカレーターもありますが、早朝の好いている時間でさえ十分にはありません。
ダイヤが過密で、駅の設備改善が間に合わず・・・なら仕方が無いと思います。しかし、早朝の電車本数が少ない時間なのに利用者に負担を掛けているように感じます。
利用者は、JR東海とJR東日本が別会社であることを知っているけど、同じJR(国鉄)であったことも知っています。もう少し何とかならないものなのでしょうか? 利用者の安全を阻害してまで、会社間の競争をする必要があるのでしょうか?
熱海駅の事例に限らず、JRへの移行後、会社間をまたぐ在来線の直通列車は減少傾向にある。国鉄分割民営化から30年を経て、JR各社の採算重視の経営が消費者の利便性を損なっていないか、また地域間交流を阻害していないか、JR各社は今一度点検してほしい。信州ではJR東日本とJR東海が連携して、臨時直通列車を増やしている。JR会社間の直通列車やICカードの共通化は地域活性化にもつながる可能性がある。消費者の利便性向上や地域活性化に向けて、JR各社の連携に期待したい。
地域活性化を阻害? 東海道本線はなぜ熱海駅で分断されているのか から引用 赤は追記
引用元の記事では、穏やかな口調ながら状況がていねいに説明されています。一度ご覧になることをオススメします。
3両編成?!
熱海で15両編成の東海道本線から乗り換えた”東海道本線”は3両編成でした。支線でもないのにいきなり1/5のキャパシティになるなんて知りませんでした。
JR東海の「徹底して新幹線を使わせたい」意志を感じました。
熱海から先の駅は、15両編成が停車できるプラットフォームの長さがありません。
Suicaが使えない?!
横浜市内からJRに乗車し、JR草薙駅で下車しようとしましたが自動改札は通れませんでした。残念なことです。しかし、草薙駅の職員さんの対応がとてもていねいで気持ち良いものでした。
一方、静岡駅で乗車し、所用のある新杉田駅で降りたときの対応は、”オマエは国鉄職員かー!”な感じでした。でも、それは連休中の早朝だからかもしれないし、関東の標準的な対応に過ぎないかもしれません。

不便を強いている説明が無いし、Suicaから引き落とすことの説明も無い。無造作にレシートをくれるだけ!
そういえば、JR東海ではレシートはありませんでした。
それぞれのエリアは原則として独立しており、改札内でエリアが連続しているSuicaとPASMO、SUGOCAとはやかけんを除いて複数のICカードエリアをまたがった連続利用はできない(中間改札等での処理が必要になる)。特に、JR各社の発行するICカード(Kitaca・Suica・TOICA・ICOCA・SUGOCA)はエリア間でICカード対象外の区間を必ず挟んでおり、エリアをまたがる場合には全区間について精算処理を行う必要がある。このように、エリアをまたぐ利用を行っていない理由として、鉄道ライターで都市交通史研究家の枝久保達也はPASMO導入時の経緯から推察して、エリアをまたぐ利用を認める前に様々なパターンの運賃検証テストを行う必要があり、これに要するコストが利用パターンや利用者数が限られるエリアまたぎ利用に見合わないのではないかと推察している[29]。なお、2021年春を目処にTOICAエリアが拡大し、Suica・ICOCAエリアと連続することになるが、エリアを跨いだ利用は在来線IC定期券及びSuica・TOICA・ICOCAで発行した新幹線定期券「FREX」「FREXパル」に限定される予定で、引き続きIC残高でのエリアまたぎ利用はできない[30]。
Wikipedia から引用
駅員さんのいる窓口で精算してもらうときに、確かに、システムの応答時間が掛かっているように見えます。しかし、そんな事情があろうと利用者にとっては、不便な状況に過ぎませんし、理解を求められても納得するには難解です。
静岡市内でSuicaは問題なく使える
「滞在先でSuicaが使えるか?」は「その交通機関の交通系ICカードは『全国相互利用サービス』を実施しているか?」という意味です。この点で静岡において、Suicaは問題なく使えます。
静岡でSuicaは使えます。JR東日本からJR東海のエリアに入った場合に自動改札が使えないだけです。
なぜ相互直通運転しないのか?
JR東海が新幹線の利用を促進させたい! だから、東海道本線には力を入れないのは、残念だけど納得できるものがあります。
しかし、東海道本線を相互直通運転することで、好循環が生まれることは他社の例から学べるでしょう? もう5年以上前の話です。
東京地下鉄(以下、東京メトロ)が11月8日に発表した2013年度上半期(4~9月期)の決算は、売上高が1949億円(前年同期比3.0%増)、本業の儲けを示す営業利益が539億円(同16.2%増)。上半期としては過去最高の数字となった。地下鉄の利用者数が大幅に増え、旅客運輸収入は同3.8%増の1551億円を記録した。
メトロ・東急、好決算は相直効果だけにあらず から引用 赤は追記
好調の要因として挙げられるのが、今年3月16日から始まった副都心線と東急東横線との相互直通運転(相直)化だ。

神奈川県の早川駅辺りからは、太平洋の絶景が続きます。初めて乗る区間で、快晴だったこともあり感動しました。
熱海駅で乗り換え、長いトンネルを抜けると今度は富士山の絶景が続きます。
こんなに景色の良い路線が、会社間の対立で不便を生んでいることは残念でなりません。
会社間の競争ばかりを気にせずに、路線の利用者を増やす工夫をすれば良いのに。
下記の記事では、熱海での分断のみならず、もっと広い視野で問題点を明らかにしてくれています。

余談:電車の止まる位置が分からない
JR東海が東海道本線を使わせたくないなら、使ってやろう! なんて気持ちはありませんが、帰路も東海道本線を使いました。
静岡駅5:28発を利用しました。早朝なので当然利用者もまばらですが、そんな状況で乗車位置が分からずに悩みました。

乗車位置の表示は「黄色(6)〜(11)」となっていますが、黄色って何ですか?
東京近郊の習慣で、柱番号を探してもそれらしいものはありません。
利用者の振る舞いを観察しようにも、利用者が少な過ぎます。

6両編成が来ることが分かっていて、番号が6, 7, 8, 9, 10, 11の6個なので、車両に対応した番号がプラットフォームのどこかにあるはずです。
しばらく探して見つけたのが、プラットフォームにペイントされた番号です。
写真では、黄色にも見えますが、実際はオレンジにしか見えませんので、当初除外していました。

ところで、いくつもの種類の番号をペイントする必要が、本当に合ったのでしょうか?
多分、路線や特急などの種類別で番号を振ったと思うのですが、1両の長さが同じなら、1種類のペイントで済んだのに。
それとも、いろいろな長さの車両があるのでしょうか? 今度、鉄ちゃんのFぞうさん(仮名)に聞いてみよう!
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