八幡カップ2019の得点

この記事は約4分で読めます。

静岡市で開催された第16回酒田市八幡カップ全国スーパーシニアバスケットボール交歓大会2019の試合結果(得点)を入手しました。

この記事は、八幡カップ2019の得点を観察したものです。

本記事を最後までご覧になり、あなたの参考になりましたら幸いです。なお、試合内容やスタッツの情報はありません。また、本記事には個人的な感想が含まれます。


スポンサーリンク          

各ラウンドの得点

入手した得点から、各ラウンド毎の平均を計算しました。

八幡カップでは、第2ピリオドをエンジョイピリオドと定義し、勝ちチームに1点しか入らないローカルルールがあります。そのため、見掛け上の得点が小さくなり、今ひとつ実感が湧きません。

勝ち
チーム
負け
チーム
両チーム
合計
1回戦44.8 点25.9 点70.6 点
2回戦41.0 点30.3 点71.3 点
準々決勝37.5 点28.3 点65.8 点
準決勝33.0 点28.0 点61.0 点
決勝46 点30 点76 点

補正

エンジョイピリオドにより得点が低く見えることを補正するために、得点を4/3倍しました。また、八幡カップはピリオド8分なので、得点を10/8倍し、ピリオド10分のときの得点に近くなるように補正しました。

実際の試合は、そんな単純に計算できるものではありません。しかし、補正した方が、実感が湧きます。

勝ち
チーム
負け
チーム
両チーム
合計
1回戦74.6 点43.1 点117.7 点
2回戦68.3 点50.4 点118.8 点
準々決勝62.5 点47.1 点109.6 点
準決勝55.0 点46.7 点101.7 点
決勝76.7 点50.0 点126.7 点

ラウンドが進むと、得点が減っていく印象を持っていましたが、その通りの数字になっています。計算して初めて分かったのは、勝ちチームの得点が下がっていくのは印象通りなのですが、負けチームの得点はあまり変わらないことです。

なお、決勝は両チームの相性や勝敗が決まった後の振る舞いが影響していると思いますので、気にしても仕方ないでしょう。

前のラウンドとの差

ラウンドが進んだ場合の変化を見るために、前のラウンドとの差を計算しました。元データは補正したものを使っています。

勝ちチームの得点は、驚くほど下がっています。一方、負けチームの得点は、概ね変わらないです。

勝ち
チーム
負け
チーム
両チーム
合計
1回戦N/AN/AN/A
2回戦-6.3 点7.3 点1.0 点
準々決勝-5.8 点-3.3 点-9.2 点
準決勝-7.5 点-0.4 点-7.9 点
決勝21.7 点3.3 点25.0 点

よく「実力が同じくらいの勝ちたいチーム同士がぶつかるとロースコアになる!」などと定性的に表現されますが、こうして計算してみると得点の下がり具合が良く分かります。しかし、得点が減っていく理由はそれだけではないように感じます。

プレイを重ねるに従って、シュートタッチは良くなる筈なのに得点が減っていく・・・ディフェンスが良くなり、さらに疲労により攻撃回数が減っているのかもしれません。あるいは、疲労によりシュートの成功率が下がっているのかもしれません。

もしかしたら、ゲームのテンポを遅くすることで疲労の影響を小さくして、シュート成功率を上げる工夫が効くかもしれません。無理してテンポを維持しているように見えるチームがあります。

ピリオドの得点

ピリオドの得点にした方が分かりやすいかもしれません。元データは補正したものを使っています。

勝ち
チーム
負け
チーム
両チーム
合計
1回戦18.6 点10.8 点29.4 点
2回戦17.1 点12.6 点29.7 点
準々決勝15.6 点11.8 点27.4 点
準決勝13.8 点11.7 点25.4 点
決勝19.2 点12.5 点31.7 点

これだけ見ると、12点以下に抑えることができれば、勝ちが見えて来る印象があります。

親善試合

八幡カップでは、初戦に負けたチーム同士での親善試合が1試合用意されています。

親善試合では、勝敗へのこだわりが減りますので、プレイイング・タイムをシェアして楽しんでいるように見えます。そのため、もしかしたらリラックスした状態で、危険なプレイを避けた場合の得点を表しているのかもしれません。

なお、エンジョイピリオドとピリオド8分の影響を補正してあります。

勝ち
チーム
負け
チーム
両チーム
合計
親善試合60.8 点40.6 点101.5 点

おわりに

現代のバスケットボールは、大雑把に言えば「3ptを積極的に狙う。ディフェンスでは、ペイントエリアを守るのはもちろん、オープンの3ptを打たせないで、タフな2ptミドルシュートを打たせる」というものだと思います。

ゆくゆくは、日本のシニア世代のバスケットボールもそこに近づいていくのだと思います。

しかし、八幡カップでは、まだ時代遅れの印象があります。とは言え、年々変化しているのは明らかで、統計情報があれば、間違いなく3ptが増えていると思います。でもそれは「ペイントエリアを1stターゲットにし、オープンな状態ならば3ptを打つ」に留まっている印象です。今後は3ptを打たせるオフェンスのムーブになるのでしょうか。

ディフェンスはマンツーマンが流行のピークに感じます。変化のスピードを考えると、マンツーマンに留まるとは考えられません。今後は、ゾーンディフェンスやゾーンプレスが取り入れられて、変化するディフェンスが流行るかもしれません。

コメント