スポーツにおける素質や資質

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スポーツにおける自分の素質や資質が気になったことはありませんか? わたしは資質の無さを、受け入れたくない事実として抱え続けています。

この記事では、素質や資質とは異なりますが、遺伝子検査サービスを紹介します。遺伝子検査サービスを利用すれば、体質/タイプに合うスポーツ/トレーニング方法が分かります。

私的には、遺伝的に合うからといって、遺伝子検査サービスの結果に従う必要はないと考えています。しかし、遺伝子検査サービスの利用価値はあると思います。この記事では、遺伝子検査サービスの利用の仕方について、私見を述べます。

老若男女に関わらず、素質や資質について考える材料となれば幸いです。


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遺伝的限界を越える

「遺伝的限界を越える」とは、トレーニング関連の話で昔から良く出てきます。しかし、遺伝的限界って何でしょう?曖昧にしか分かってなかった昔から、いい加減に使われていた印象があります。

遺伝子検査

遺伝的限界は判明しませんが、今日ではスポーツ向けの遺伝子検査サービスがあります。遺伝子検査サービスを利用すれば遺伝子タイプが分かり、体質/タイプに合うスポーツ/トレーニング方法や栄養のアドバイスを受けられます。

競技種目の選定に応用でき、若い人やこれからスポーツを始める人の利用を勧めています。スポーツジムなどでは、既にダイエットに利用しているところもあるとのこと。 判明している遺伝子配列に沿ってのアドバイスなので、信憑性があります。

遺伝子タイプに合うスポーツ

比較的安価で簡単に遺伝子タイプが分かる。このことは、技術の進歩を感じますし、検査結果に従うことは、賢明なことなのかもしれません。

だけれども私的には、素直に諸手を挙げて賛同する気持ちになれないです。やりたいものをやってもいいのではないかと思います。スポーツは楽しみたい人が楽しむものであり、楽しむ中に苦労したり、悩んだりすることが含まれている文化だと思います。適性を参考にすることを否定しませんが、好きなスポーツをするのも、価値あることに感じます。

しかし、わたしが若いときにこの検査を受けていたのなら、多分、バスケットボールをプレイすることはなかった気がします。若いときには、それぐらい刺激的な検査結果な気がします。若くない今となっては、若い頃の感じ方を思い出せない部分がありますが。

検査結果が「好きこそ物の上手なれ」寄りでも良いと感じます。あるいは「好きこそ物の上手なれ」としての適性も分かるのでしょうか。

いずれにせよ、適性を判断して競技種目を決めるのはしっくり来ないです。何事もそうだと思いますが、計算された結果を追い求めるだけでは、革新的な変化など起きなくなってしまうと思います。背面跳びのように。

背面跳びの誕生

背面跳び誕生の逸話をご存知でしょうか? わたしはこの話が大好きです。 ご存知なければ、下記のドキュメンタリー番組をご覧になるのが簡単です。逸話を簡単に説明すれば、自分で素質が無いと考えていたアメリカの若者ディック・フォスベリー氏が、自ら考案した「背面跳び」を誰も評価してくれない中、練習に励み、メキシコ五輪で金メダルを獲得した話です。  

実際のところ、ディック・フォスベリー氏は高飛びにふさわしい体形に見えませんし、ジャンプ力も世界のトップレベルには見えません。真実はわかりませんが。

当時は分かりませんので、仮定の話になりますが、ディック・フォスベリー氏が遺伝的素質に合わせて競技を選んでいたら、多分、高飛びを選ぶことはないように思えます。そうなると背面跳びが誕生することも無く、今でもベリーロールが主流だったかもしれません(・・・そんなことなくて、もう少し後になって、違う誰かが考案したと思います)

あるいは、ディック・フォスベリー氏の検査による適性は「高飛び」なのだろうか。

背面跳びを始めたとき、彼は自分の跳び方が走高跳の常識、ひいては世界を変えるなどとは思っておらず、ただ走り高跳びを続けたい一心で練習していたのである。

Wikipediaから引用 (赤は私が追記)

スポーツにおいては、他人の意見を受入れる素直さと、他人の(無駄な)意見に耳を貸さない頑な姿勢が共存しないとならないので難しいです。けれども、その難しさが愉しさなのかもしれないと思っています。

シニアには?

さて、遺伝子検査サービスの結果は、シニアの選手にこそ活かせるものではないでしょうか。もちろん、続けてきた競技を変更する必要はないので、いまさら「合ってる/合ってない」なんて知っても仕方がないですし、ポジションの変更についても同様だと思います。

見方を変えて、現在の姿、現在のコンディションにおいて、どの部分で無理していて、どの部分で遺伝的に適合しているのかが分かれば、今後のコンディショニングにとても役に立つのではないでしょうか。トレーニング方法や量、時間に役立てると思います。

シニア・クラスにおいては、歳をとれば取るほど、コンディショニングが重要性を増すように感じます。スキルや経験はもちろん大切だけど、コンディショニングの占める割合が増してくるように感じています。 足の速さ一つとっても、先天的素質/若いときの足の速さよりも、良いコンディションを維持している人の足の速さが光ってくるように感じます。

チームスポーツの球技などでは、いろいろな種類の知識やスキルが必要で、時間をかけて培われてきたものがあると思います。せっかく長い間続けてきたのだから、コンディショニングを重視すれば、さらに愉しさが増すと確信しています。

参考資料

スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?

・ジャマイカ勢、ケニア勢が陸上競技界を席巻しているのはなぜ?
・「1万時間の法則」はどこまで本当か?
・女性はやがて男性より速く走るようになる?
・プロになるには何歳から始めればいい?
・遺伝子操作で理想のアスリートは作れるか?
――最先端科学でアスリートの肉体の秘密に迫る

特定のスポーツで特定の国の選手が強いのはなぜか? 運動能力に影響を与える遺伝子は存在するのか? 生物学的資質とトレーニングの関係とは? 気鋭のジャーナリストが世界各地でメダリストや研究者を取材し、陸上競技、サッカー、野球、バスケットボール、テニス、スキー、犬ぞりなどさまざまな種目を検証。トップアスリートの肉体の秘密に迫る、スポーツファン、アスリート必読の科学ノンフィクション。解説/福典之

出版社のサイト から引用
遺伝子は運動能力にどれだけ影響するの? | ライフハッカー・ジャパン
ジムに通っても効果が出ない場合、見直せることはたくさんあります。軽く例を挙げるだけでも、食事、エクササイズのスケジュール、トレーニングの種類など、たくさんありますね。ですが、遺伝の影響も見逃せない大きな要素の1つです。

遺伝子検査キット

ハーセリーズ社の遺伝子検査サービスは、14年目になる実績があります。検査、発送を含めて自社で行っているので情報漏洩の心配がありません。遺伝子検査により、筋肉タイプ(速筋/遅筋派)、血管収縮能、エネルギー産生力が分かります。効果的なトレーニング方法を決めるために役立つでしょう。

ほほの内側(口腔粘膜)を提供して検査サービスを受けます。トレーニング方法や栄養に関してのアドバイスを受けられます。