「関節の水を抜くとクセになる」という話は、昔から良く聞きます。膝の存在をまったく意識しなかった若い頃は、わたしも「そうなのかなぁ・・・」と特に気に留めることもない話でした。
特に注意しなければ「関節の水を抜くとクセになる」という話は、盲信してしまいそうな感じが漂います。実際に何度か「水を抜く」処置をした人を聞きますし。
クセにならない
しかし、クセにはなりません。 簡潔に説明すれば、「(水がたまった原因を解消せず)ただ水を抜けば、再び水が溜まるでしょう」といったもので、言われてみれば、その通りの話です。原因が解消されていれば、再び水がたまることはないでしょう。原因が分かっていても解消(治療)に時間が掛かかれば、何度か水を抜くかもしれませんが。
というワケで、クセとか、そういう話ではありません。 もちろん、わたしは医者ではありませんので、盲信しないでください😃
参考資料
現代は便利なもので、検索すればいくらでも整形外科医の解説が読めます。わたしが拝見した記事を紹介します。
原因が動作のとき
さて、水(関節液)を抜く話をもう少し考えてみます。 水がたまった状態だと(1)炎症による痛みと、(2)腫れによる痛みがあり、水を抜くと当然(2)が緩和されて楽になりますが、直接の原因である(1)の炎症はそのままだし、炎症が起きた原因を(追求して)解消していないなら、(苦痛の緩和はさておきまして)ほとんど改善していない状態です。 なので、この段階での安堵感は無用で、危険だと思います。
炎症の原因が整形外科の領域外の場合、具体的にはランニング・フォームなど、スポーツの動作が原因の場合、改善は困難だと思います。
例えば「バスケットボール シュートは理論でうまくなる!!」の中で著者の鈴木良和氏は、スペースメークで使うブレーキやプルバック(つまりステップバックなど)と膝の故障について、因果関係があるのではないかと心配しています。
身体の状態を確認しながら使用するようにし、リスクを下げるためにも必要以上に多用することは避けたい。
そうは言っても非力なチビは、多用せざるを得ないです。どうすればよいのでしょうか?
恐怖
最後に水を抜く行為について、わたしの恐怖を告白しましょう。 関節穿刺・・・針を刺して膝の関節液を抜き出す・・・わたしはこれが怖いです。人間ドックの採血でさえ怖いのに・・・
関節穿刺は、無菌の関節包の中に針を刺します。関節包の中は細菌を排除する機能を持たない器官です。このような要らない知識も恐怖を後押しします。