集団には理念や方針が大切です。シニアのバスケットボール・チームにとっても大切なことだと思います。方針が明確なら、より楽しめるチームになると思います。
チームのメンバーは、社会人として拘束のある中で、生活をやりくりしてチームに参加しています。試合結果や活動内容など、満足できないときが多いと思いますが、方針がしっかりしていれば不満も少ないと思います。
方針が無くて、試合結果や活動内容に満足できなければ、生活をやりくりしてまでチームに参加する意志が薄れていくのは仕方がない気がします。
楽しむ vs. 勝ちにいく
チームの活動方針を説明するのに、あるいは、大会への参加姿勢を表現するのに「楽しむ」or「勝ちにいく」と表現されることがあります。そんな単純に二極化できる話ではないですが、多くの場面で使われていることでしょう。
楽しむ
「楽しむ」って何でしょう?チームとして「楽しむ」のかもしれませんが、そのためにはメンバーが楽しめなければなりません。しかし、「楽しむ」のは人それぞれ意味が異なるのではないでしょうか?
- 自分のプレイイング・タイムが(みんなと均等に)確保されたら楽しめる
- 自分がスターティングメンバーでないと楽しめない
- 自分が得点しないと楽しめない
- 楽しむためには準備が必要。練習、事前説明など、やれることをやった上で訪れるもの
- ある程度固定されたメンバーでケミストリーを構築した上で訪れるもの
- 接戦に競り勝って、初めて楽しめる
- 真剣に取り組まないと、楽しめない
- ダブルスコアなど、大差で勝利することこそ、楽しめる
- etc.
どれが良い/悪い、とか、優れている、という話ではなく、個人の感性や価値観によるものだと思います。
オトナの集団だと、こうした面倒な議論を避けて、「『楽しむ』・・・あー、勝負は二の次なのね・・・」と内心思うだけで、テキトーに過ごすことが多いのではないでしょうか。短期的には無難な姿勢だと思いますが、長期的には歪みを生じるかもしれません。
勝ちにいく
「勝ちにいく」もそれほど明確なものではないかもしれません。
リクルート
優秀な選手を集めることで「勝ちにいく」という手段があります。しかし、この手段を決して受入れない人たちがいます。ここでは、話の対象から外します。
プラン
勝つためにはゲームプランがあって、プランに沿って試合を進めようとするでしょう。プラン通りにいかないとき、選手交代やプランを調整しながら試合を進めていくと思います。そのため、必然的にプレイイング・タイムは偏ったものになると思います。
コーチが「一本やり」な人で、対戦相手や戦況に左右されることなく、いつも同じプランを遂行しようとする場合もあるでしょう。この場合、固定されたメンバーになり易く、プレイイング・タイムは偏ったものになるでしょう。
メンバー構成
遂行するプランに合ったメンバー構成で、試合に臨むと思います。遂行するプランは同じであっても、対戦相手やその時のコンディションによって、メンバー構成は変化すると思います。
選手個々の優劣は、単純には決められるものではなく、メンバー間の相性などもあります。チームとしてパフォーマンスが良くなるメンバー構成を探ることになるでしょう。交代を含めて、ゲームの進行を見据えて、メンバー構成を考えていくと思います。
いつ勝つか?
目の前の試合を最優先にせず、「勝ちにいく」ための成長の時期と捉えて、チーム力を向上するためのプレイを優先することがあるかもしれません。つまり、次戦(次の大会)に「勝ちにいく」場合もあるでしょう。
目の前の試合に勝つことは、もちろん一つのゴールです。
では、勝利がほぼ決まった後(あるいは敗戦が決まった後)の采配はどうなるのでしょう?下記のような采配が思い付きます。「勝ちにいく」との適合具合の私見を【】に書きました。
- プレイイング・タイムの少なかったメンバーを使う【微妙】
- 上手く実現できていないプレーを練習するためのメンバー構成にする【適合】
- やりたいチームプレイを実現できていない選手の、練習をするためのメンバー構成にする【適合】
- 「全員得点を目指す」のメンバー構成にする【不適合】
「楽しむ」と「勝ちにいく」
「勝ちにいくことこそ楽しい」「接戦を制することこそ楽しい」なんて極端な例では「楽しむ」と「勝ちにいく」は同時に成り立つものになります。こんな極端な例でなくても、実は「楽しい」と「勝ちにいく」はそんなには違わない話なのかもしれません。

「プレイイング・タイムがあれば楽しめる」メンバーであっても、第1ピリオドで敗戦が決定してしまうような采配では、実は楽しめないかもしれません。
方針
選手は方針に従って、チームへの参加/不参加を決めていると思います。方針が明確でない場合でも、探ったり感じたり、キープレイヤーに接して汲み取ったりして参加/不参加を決めていると思います。
そのため、方針が期待しないものに変化していくと、受入れられない選手は去っていくと思います。
宣言
強力なリーダーシップを持つボスが宣言している方針があれば、選手はチームへの参加/不参加を決めやすいと思います。あるいは、話し合いで合意を得た明確な方針があれば、同様でしょう。
方針が無い集団は、方向性の無い、曖昧な活動をするチームになり存続が危うくなると思います。
なにが問題か?
「楽しむ」でも「勝ちにいく」でも一度決めたら、決めたことに従っていくべきだと思います。ボスが宣言しているのなら、選手は参加している以上、協力すべきだと思います。
方針を変えるのなら、ボスは宣言すべき・・・あるいは、合意を得て方針を変えるべきだと思います。なし崩し的に説明されることなく方針が変わっては、参加メンバーが困惑すると思います。
- スキルのある選手はチームメイトを「楽しませる」プレイができるかもしれないが、「勝ちにいく」内容によってはそんなことしないかもしれない
- 身体を張るプレイをする選手は、「楽しむ」内容によっては身体を張らないかもしれない
- 身体を張ることそのものが「楽しむ」ことなら、いつでも身体を張るでしょう。
- 「楽しむ」内容によっては、(時間とお金を使って)遠い会場まで足を運ばないかもしれない
- 「勝ちにいく」内容によっては、(時間とお金を使って)遠い会場まで足を運ばないかもしれない
- etc.
困惑した状態でのプレイの継続は、愚行に感じて継続していけないと思います。合意を得た方針が無ければ、活動は継続していけないと思います。
ケーススタディ「選手が足りない」
「勝ちにいく」チームのメンバーが、(チームとは無関係の)都合で離脱したとします。チームを存続させるためには、選手を補充しなければならないが、「勝ちにいく」では参加希望者がいないときどうするか?
- 一時的な参加メンバー(ヘルプ)でやりくりする
- 相談した結果、「楽しむ」に変えられず解散する
「楽しむ」にこっそり変える<論外の策>- 相談した上で合意を得て「楽しむ」に変える
- etc.
どれが良い/悪いということではなく、チームメイトの合意を得て決める話だと思います。そのとき、決められなければ「保留」の合意を得てヘルプでやりくりする、という手段もあると思います。
マナー
マナーは方針に影響するかもしれませんが、マナーを守るために方針を決めるべきではないと思います。マナーは礼儀であり、社会人として、スポーツマンとして、チームのメンバーとして、・・・礼儀正しいのは、当然のことです。例えば
- 出欠の返信を怠らない
- 集合時間を守る
- コーチに従う
- TOをサボらない
- 乱暴しない
- etc.
TOについては以前書きました。
ボスやコーチがマナーを守れない場合、信頼関係が成り立たないので、ケミストリーを構築することはムリだと思います。また、チームに影響力のある人は、より厳しい目で判断されると思います。
マナーは守るのが当たり前の、チームの前提条件です。マナーは方針とは関係ありません。どのような方針を取ろうとも、マナーを守るのは当たり前のことだと思います。

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