「脳を鍛えるには運動しかない」が「最高の睡眠」のためにはダメ?

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人間の活動は、朝起きて、日中活動し、夜睡眠をとります。これらは互いに影響しているので、個々の質を向上させることは、好循環を生みます。

今日、各分野での研究成果が、分かりやすい形で提供され、なるべく自身のライフスタイルに取り入れたいと考えています。しかし、細部に囚われると、矛盾に悩みます。


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脳を鍛えるには運動しかない

脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方」は好評のロングセラー本です。出版社から本書の紹介文を引用しましょう。

体のためよりも、
脳のために走りましょう

全国学力調査と体力調査で改めて鮮明になった脳と運動の相関関係──。朝に運動をした子どもは成績が上がる。運動をすると脳の神経成長因子が35%も増え、ストレスやうつを改善し、痴呆になる確率は半分になる。運動が脳と気持ちに及ぼす絶大な効果を知れば、あなたの生き方もきっと変わるはず!

NHK出版 から引用

上記の「朝に運動をした子ども」(高校生)は、運動強度の高いランニングをしています。

「(中略)目標はできるだけ速く走ることだ。もう一つ大事なことを言い忘れていた。平均心拍数を185以上に上げるんだよ」
(中略)
その結果、ネーパーヴィル203学区の生徒19,000人は、全国一健康になり、成績も目覚ましく向上した。

「第1章 革命へようこそ 運動と脳に関するケーススタディ」から引用

運動強度については既に別の記事に書きました。

スタンフォード式 最高の睡眠

スタンフォード式 最高の睡眠」も好評のベストセラー本です。最新の研究成果を平易に解説してくれる良書だと思います。

睡眠の質を上げるために、入眠に適した体温(皮膚体温と深部体温)についての解説があります。その次の章で、覚醒へのアドバイスで運動はいいと言っておきながら、激しい運動はNGだと言っています。

走るなら、夜よりは朝がいい。走ったり運動したりすると交感神経優位になるので、朝走れば、活動モードに切り替わるからだ。
だが、疲労するまで運動すると肝心の仕事のパフォーマンスは落ちてしまうし、
(中略)
何より問題なのは体温が上がりすぎること。運動で体温が上がるのは活動モードに切り替えるという意味ではいいが、体温は上がりすぎると発汗による熱放散が起きて元の体温より下がる。これは眠気がやってくるサインだった。
(中略)
激しいジョギングで台無しになることがある。
(中略)
早足のウォーキングのほうがおすすめできる。

結局どうするか

「脳を鍛えるには運動しかない!」に従えば、強度の高い運動(汗だくの運動)が欠かせないです。「スタンフォード式 最高の睡眠」に従えば、朝に運動するのはOK。体温を上げるのもOK。「汗だく」は・・・体温を下げすぎなければOKなのでは?

考えてみれば当たり前で、「ベンチに下がったNBA選手がすぐにウェアを着込むように」過ごせば良いだけのことでした。

  • 脳を鍛えるためには、強度の高い汗だくになる運動が必要
  • 朝、運動し体温を上げるのは、日中の活動のためにいい
  • 汗はすぐに拭き取り、体を冷やさないようにすぐ着込む

ご参考

小気味よいリズムの書評がありました。

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