腹筋ローラー再入門、今一度正しいやり方で取り組もう!

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腹筋ローラー(アブローラー、アブホイール)は、昔からある安価なトレーニング器具です。

世界中の家庭に1個はあるのではないでしょうか?というくらい、ありふれたトレーニング器具です。

しかし、その多くは使われなくなっているかもしれません。あなたの腹筋ローラーは使われていますか?

次のような原因で使われなくなってるのなら、このページが役に立つでしょう。

  • 動作がむずかしかった
    • 腰が痛い
    • 想像以上にきつい
  • 回数/セット数などの計画が立てられない
    • 立ちコロはできないから、膝コロの回数を増やし続けるの?

最後までご覧になり、あなたの参考になりましたら幸いです。


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はじめに

人気の部位「腹筋」が名前に入っているからでしょうか。腹筋ローラー(アブローラー、アブホイール)は、人気のトレーニング器具です。

あなたが腹筋ローラーを使う目的は、何でしょうか?

  • ボディシェイプを整える
    ウエストを絞る
  • 腹筋の見栄え
    腹筋を割る
  • 動作の安定性

腹筋ローラーは、腹筋だけをトレーニングできるわけではありません。身体の使い方を含め、多くの部位をトレーニングする器具です。

腹筋ローラーでは身体の各パーツを連携して動かすので、動作はやさしくありません。

そのためか、数多くのガイド(動画、Webページなど)が公開されています。

本ページでは、身体操作のプロフェッショナルが公開している情報を元に、一般人の私が一般人には分かりにく部分を補足説明しています。

身体操作のプロフェッショナルは次の方々です。
・パルクール(フリーランニング)講座の主催者
・ストリートワークアウトのアジアチャンピオン
・シルクドソレイユアーティスト
・筋肉博士(ボディビルダー、アスレティックトレーナー)

身体操作のプロフェッショナルが公開している情報を集めたのではなく、私にとって分かりやすいと感じたものが、プロフェッショナルによるものでした。
 

動作はむずかしい

わたしが特に気に入っている動画を紹介しましょう。簡潔に必要なことを漏れなく説明していると思います。

動作のスタートポジション(戻したエンドポジション)は、異論があるかもしれません。

腹筋ローラーを膝に近づけすぎると、腹筋への負荷がなくなってしまうという意見があるでしょう。

この動画では、意識して腹筋を絞り込むことを重視して、膝まで腹筋ローラーを引き付けています。

どちらも正解だと思います。
 

自分にあったガイドを探すことは、トレーニング継続への近道だと思います。

しかし、ガイド(動画、Webページなど)の中には、「伝わらないのでは?」「誤解するのでは?」と感じるものが沢山あります。

上記の動画で「常に背中を含む」という表現が使われています。
一般社会で「背中を含む」なんて使いませんよね?

他の動画では「胸を含む」という表現を使っているものもあります。
 

細かいちょっとした表現上の問題が、時に困惑する原因になることがあります。

上体の姿勢

体操競技などで使われる用語(「胸を含む」など)は、一般人にとっては意味を調べることさえ一苦労です。

体操競技の倒立で、ヒトを横から見たときに、(S字が強調されるのではなく、)きれいに(真っ直ぐ)見えるように胸をボディに納めるのが「胸を含む」です。
 

私にとってはむしろ、「コブラが威嚇するときのような形に、上体を維持する」と表現された方が分かりやすいです。

橋のようになる

橋(アーチ橋)は、きれいな弓なりの形状で構成され、強度を保っています。

橋のきれいな弓なりの形状をイメージすれば、 身体を痛めない姿勢になるでしょう。

イメージしやすいように、美しいアーチ橋の写真を4枚掲載します。

Image by JamesDeMers from Pixabay
Image by Albrecht Fietz from Pixabay
Image by Jeff Leonhardt from Pixabay
Image by DanaTentis from Pixabay

上体の姿勢を維持する

ところで、あなたの上体は(腹筋ローラーをはじめる最低限の)コントロールができますか?

  • 腹筋に力を入れられますか?
  • 広背筋に力を入れられますか?
  • 腹圧を維持しながら呼吸ができますか?

これらが出来ないのであれば、良いガイド(動画、Webページなど)に従っても、高い壁が待ち受けているでしょう。

解決方法は無数にあると思います。
一例を紹介しましょう。

下記の動画で紹介されている、(馴染みがないであろう)ユニークな自重トレーニングは、コントロールできる上体を得る近道だと思います。

動画で使われているトレーニング器具「倒立バー」は、昔からある体操競技のトレーニング器具です。
動画では道具を使わずにトレーニングする方法も見せてくれています。

「倒立バー」は体操界に閉じ込めておくのではなく、体育教育で解放してほしかったです。
若い時から利用したかった道具です。
あなたも一つ、いかがですか?
 
この用途にはプッシュアップバーで代用できます。

しかし、腹筋ローラーに限らずトレーニングを続けていくのなら、倒立バーをおすすめします。

丈夫な木材(パイン材)で自作できますが、工具や工作精度・手間を考えると、自作はおすすめできません。
 

動作の範囲

動作の範囲は、二つの考え方があります。

  1. 動作できる広い範囲
  2. 腹筋によく効く範囲
    (腹筋に効かせられる範囲)

「1. 動作できる広い範囲」は、スタートポジション(戻したエンドポジション)の違いに現れます。

膝に近づけると、腹筋にかかる負荷は減りますが、自ら絞り込むことができます。多くのガイドでは、膝に近づけ過ぎないようにアドバイスしています。

しかし、腹筋ローラーを使った動作を(腹筋に限らない)複合動作と捉えれば、広い範囲での滑らかな動作をしても良いと思います。

「2. 腹筋によく効く範囲」については、次の動画の説明がていねいです。

体を伸ばしていくと腹筋へのストレスが減るという理由で、体を伸ばし過ぎない動作をすすめているガイドもあります。
体が伸び切る前に戻すことを勧めています。

実際、体を伸ばしていくと、上体の姿勢を維持することがむずかしいです。
 

メニュー

「まずは、10回を3セットできるようにがんばりましょう!」とアドバイスしている動画を見かけることがあります。

それでは、10回を3セットできるようになったら、どこに向かえば良いのでしょう?

  • 回数を増やす
  • セット数を増やす

腹筋ローラーを使ったエクササイズそのものが好きなら、沢山やって(時間を使って)も良いでしょう。

でも、トレーニングが目的でなければ(効果が目的であれば)、回数やセット数が増えると退屈で無駄に感じてくるでしょう。

対策としてのトレーニング方法のを工夫(ヒント)を紹介します。

アイソメトリクスの導入

アイソメトリクスを利用すれば、トレーニング時間が伸びることなくトレーニング強度を上げることができます。

セット間のインターバルを、休憩からアイソメトリクス(アイソメトリック・トレーニング)に変更すると急激にトレーニング強度が上がります。

よく知られているアイソメトリクスのトレーニング・メニューは、「空気椅子」です。

空気椅子以上の説明やアイソメトリクスの効果は、Part 57「アイソメトリクスの復権」が分かりやすいです。
 

山本式3/7法

山本式3/7法(スリースラッシュセブン法、スリースラッシュ法)は、高効率でシンプルなソリューションです。

  • 短い時間で終わる
  • 重さの変更が不要
  • 高重量のウエイトを扱わない

山本式3/7法については、書籍が出版されています。

created by Rinker

 
32種目のトレーニングを紹介。
自重トレーニング:12種目
ダンベルやチューブなどの器具を使うトレーニング:20種目

さて、山本式3/7法を腹筋ローラーに適用すると、トレーニング方法は次のようになります。

プロトコル
  • インターバルをはさんで、3回、4回、5回、6回、7回
  • インターバルは腹筋に効くポジションで15秒静止
  • 2セット行う

細かい点を補足説明します。

きつくても動作の範囲は変えない。
2セットとも同じ動作範囲で行う。

きつ過ぎて、実施困難な状況に陥ったら、動作の範囲は変えずに静止時間を短くする。
15秒静止を10秒静止にするなど。

セット間の休憩は十分に。
5分など。
 

ネガティプ動作を重視する

シュワちゃんも好きなネガティブ動作を重視する、ネガティブレップ法の理論は次の通りです。

筋肉は収縮する時(コンセントリックな動き)よりも力を込めながら引き伸ばされる時(エキセントリックな動き)により強い刺激を受け、鍛えられます。
この特性を有効活用しようというのがネガティブレップ法のコンセプトです。

低重量なのに高負荷?ネガティブレップで筋肉を追い込め!

ネガティブな動作とは、力を込めながら引き伸ばされる動作「伸張性収縮(エキセントリック:Eccentric Contraction)」です。

ネガティブレップ法を腹筋ローラーに応用すると、体を伸ばすのをなるべくゆっくり(戻りは素早く)行う方法になります。

シルクドソレイユアーティストによる説明動画のポイント3(2:45〜)は、ネガティブレップ法の知識があれば、より深く理解できるでしょう。

メニューをを組み立てる

腹筋ローラーを普通に使えば、徐々にできる回数が増えていくとか、徐々にできる動作範囲が広がっていくはずです。

しかし、ヒトの成長はそれほどうまくいかない時があります。つまり、成長が停滞する時期があります。

そのようなときは、異なる刺激(異なるトレーニング方法)を試すタイミングかもしれません。

どのトレーニング方法をいつ行うか?は、むずかしい根気のいる知的作業です。
 

マンデルブロトレーニング

マンデルブロトレーニングの概説動画は、停滞を打ち破る具体的なヒントを与えてくれます。

マンデルプロトレーニングは、下記の書籍で紹介されています。
 

マンデルブロトレーニングのエッセンスに従うと、例えば、次の腹筋ローラーのメニューが出来上がります。

マンデルブロライクなメニュー
  1. 12回できる動作範囲で、10回3セット
  2. 5回できる動作範囲で、5回2セット
  3. 大きな(限界を超える)動作範囲まで体をなるべくゆっくり伸ばす、5回2セット
  4. 山本式3/7法
    楽にできる動作範囲で、インターバルはスタートポジション
1〜4は、それぞれ別の日に行いましょう
2, 3のどちらかを除いても良いでしょう
1〜4の順序を守りましょう(1〜4を繰り返す)
 

マンデルブロトレーニングは、成長が停滞するのを待つことなく、効率的に鍛えられる方法として取り入れることが可能です。

「腹筋は日常生活でも絶え間なく使われるから、毎日トレーニングしてOK!」というアドバイスがあります

毎日トレーニングするのではなく休息日を設けて、マンデルプロライクな方法でトレーニングするのもありです
 

メジャーを使おう!

動作範囲を気にしてトレーニングする場合には、動作範囲の目印を用意すべきだと思います。

適切な目印があれば、正しいフォームや鍛えている部位に意識を集中することができます。

スタートポジションの手前に(倒れ込んでも安全な)タオル、体を伸ばしたときにコツンと当たる目印にウエイトを置いてみました。

身長173cmの私の場合、
負荷が逃げないスタートポジションは、膝当てから約60cmです(青の矢印)

フォームが難しくならない範囲は、膝当てから130〜140cm程度です

この場合、トレーニング可能な範囲が赤の矢印になります

体を伸ばした先にウエイトなどを置けば、目視で確認せずにトレーニングできます
(フォームを維持していると前方を見ることができません)
 

動作範囲のポジションを計測しておけば、成長の度合いがよくわかります。

腹筋ローラーは、
ベアリング内臓に限る!

腹筋ローラーは粗悪品が少ないと思います。フローリングに色移りするホイールは聞いたことがありません。

ダイソーの腹筋ローラーだって十分に使えます。

だけどベアリング内臓の静音性に優れた、とても滑らかに動く腹筋ローラーを使ってみれば、快適さに驚きます。

もう手放せません。ベアリング内臓の腹筋ローラーをおすすめします。

静音性のためには、ホイールに凸凹がない(スリックタイヤ)ものが望ましいです。
スリックタイヤがスリップしないためには、軸受けが滑らかになるようにベアリングが必要です。
 
ホイールの軸受けにベアリングを使うことで、静音で滑らかな動き
静音のためにはホイールの凹凸は無用

自宅トレーニングには、静音性が欠かせません。ベアリング内臓の腹筋ローラーなら真夜中でも使えるでしょう。

La-VIE以外でも、ベアリング内臓の腹筋ローラーはあります。

La-VIEは、8種類も腹筋ローラーをリリースしています。
お間違えのないよう、ご注意ください。
ベアリング内臓は「スムース腹筋ベアリング搭載ローラー」だけです。
 

膝マット

膝をついて腹筋ローラーを使う場合(膝コロ)、膝マットが必要です。

腹筋ローラーに膝マットが付いている商品もあります。

もしも、膝マットが必要ならば、工具専門店のニーパッドが手頃な価格で、必要十分なサイズです。
 
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SIGNET(シグネット)

 
リーズナブルな工具の専門店アストロプロダクツのシグネット ニーパッドは、手頃な価格のちょうど良いサイズ

プランクの肘マットにもちょうど良いサイズです。
 

おわりに

腹筋ローラーの使い方を説明いたしました。いかがでしたでしょうか?

トレーニングメニューを計画する楽しさが伝わりましたら本望です。

腹筋ローラーでトレーニングする目的は人それぞれですが、どの目的にも効果があるでしょう。

  • ボディシェイプを整える
    ウエストを絞る
  • 腹筋の見栄え
    腹筋を割る
  • 動作の安定性

あなたのトレーニングの参考になりましたら幸いです。

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