ケトルベルが好きです。でも、ケトルベルには問題があります。
- 置き場所を取る
- 持ち運びが不便
ケトルベルは、置いてあるだけでも場所を取るのが問題です。
よく使う重さは、ダブルハンドのメニューのために2個用意するでしょう。
重さの種類は3〜4種類は欲しいでしょう。
すると、数個のケトルベルを部屋に置くことになります。
これでは邪魔なモノとして、同居人から苦情があるかもしれません。
本ページは、最近見掛ける可変ケトルベルについての考察です。
可変(式)ケトルベルなら重さを変えられるので、1個で対応できる幅が広がり、置き場所を取らずに済むかもしれません。
なお、わたしは今のところ普通のケトルベル(下記のような鋳物)派です。
知っている限りの可変ケトルベルでは、普通のケトルベルと同じようには使えません。
最後までご覧になり、あなたの参考になりましたら幸いです。
Bowflex(ボウフレックス)社
Bowflex(ボウフレックス)の可変ダンベルは有名です。
両端のダイヤルを回すだけで、瞬時に重さを変更することができます。
重量設定(kg):2, 3, 4, 5, 7, 8, 9, 10, 12, 14, 16, 18, 20, 23, 24
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可変ダンベルのメリットは次のようになるでしょう。
- 省スペース
- 金銭的な節約
- 瞬時に重さを変えられるので「ドロップセット法」ができる
可変ケトルベルにも同じような期待をしますが、そもそも可変ケトルベルは使い物になるのでしょうか?
Bowflex(ボウフレックス)の可変ケトルベル
Bowflexの可変ケトルベルの商品名は「Bowflex(R) SelectTech 840 Kettlebell」です。
最大重量が18kgだからでしょうか? 女性を使ったプロモーション動画が目立ちます。
ハンドルの下にあるダイヤルで、6種類(3.5/5.5/9/11/16/18kg)の重さを選択できます。
可変の仕掛けが気になる人は、下記の動画が参考になるでしょう。
Amazonなどであまり見掛けることがないので、それほど売れていないかもしれません。
その理由は、ケトルベルとしては残念な点があるように思います。
残念な点
見た目がランチボックスやハンドバッグっぽくて気に入りませんが、それはさておきまして、断面が円ではなく、楕円なのが気になります。
下記の点が気になります。
- 重量設定が軽過ぎる
- 体重を掛けられない
- レネゲード・ロウができない
6種類(3.5/5.5/9/11/16/18kg)の重さは、利用者が望むものなのだろうか?
私は、12/16/(20)/24kg程度で十分です。
8kgから欲しい人がいるかもしれないしけど、4kg刻みで3〜4種類あれば良いのではないでしょうか?
というのも、ケトルベル・トレーニングでは、元々4kg刻み程度のトレーニング器具で、回数をこなすメニューが多いと思います。
現在のケトルベルを置き換えるのならば、普通のケトルベルで使用するのと同じ重さの種類が望まれると思います。
そうすると、(8kg), 12kg, 16kg, 20kg, 24kg辺りになるでしょう。この内の3〜4種類に変更できれば満足だと思います。
Bowflexの可変ケトルベルは、製品の取扱説明書によれば、体重を掛けられない作りらしいです。
ケトルベルのハンドルに寄りかかったり、ケトルベルを台にして腕立て伏せをするなど、体重を支えるためにケトルベルを使用したりしないでください。そのような場合、ウエイトプレートおよびロック機構が破損し、ウエイトプレートがハンドルから突然外れる( 落下する ) 可能性があります。重傷事故を引き起こす可能性があり、保証を受けられなくなります。
取扱説明書から引用
ケトルベルでポピュラーなメニュー、レネゲード・ロウ(Renegade Row)ができないのは残念です。
レネゲード・ロウができない仕様は、許容できるものではないでしょう。
東急スポーツオアシス 可変式ケトルベル
東急スポーツオアシスは、なんでも取揃える方針なのでしょうか。可変式ケトルベルまで扱っています。
この可変ケトルベルは、ハンドル部と4枚の特殊な形状のプレートで構成されています。
上部のダイヤルで簡単に重量が変更できます。
重量設定(5段階):4.5kg(10LB), 6.75kg(15LB), 9kg(20LB), 11.25kg(25LB), 13.5kg(30LB)
気になる点は次の通りです。
- 重量設定が軽過ぎる
- 形状が変
球体の凹みのエッジが前腕に干渉する
・ハンドルが細すぎる
・プレートがカチャカチャ鳴る
・最大重量の時、そこの面積が小さいので不安定
など
重量設定の問題は、Bowflexと同じ問題なので割愛します。
球体の凹みは何のためでしょう?
”前腕がいつでも凹みにピッタリ納まる”と誤解しているとしか思えません。
実際はピッタリ納まらないだろうし、普通のケトルベルでは重量によって、前腕の当たる位置が変わります。
MRG 可変式 ケトルベル
MRGの可変ケトルベルは、上部のレバー操作で6枚のプレートを着脱できる仕組みです。
3.6kg〜18kgに調節できます。
プレートが着脱可能なので、当然遊び(すき間)があります。トレーニング中に無用にカチャカチャします。
ケトルベルは振り回すので、音がする構造は歓迎されません。
また、前腕や上腕の上に球体を載せます。肩に載せる場合もあります。
MRGの可変ケトルベルでは、上部の何枚かのプレートをセットしないと前腕に載せられません。
球体をしっかりと持つトレーニングメニューもあります。
プレートを多数セットしないと、球体を持てないでしょう。
全てのプレートをセットしても、遊び(すき間)があっては皮膚を挟みそうで困ります。
球体にすき間がある構造は、許容できません。
Ironmaster(アイアンマスター)社
Ironmaster(アイアンマスター)社のクイックロック・アジャスタブル・ケトルベルは独特です。
デモ動画をご覧になれば、どのような仕掛けなのか分かるでしょう。
工夫された”ネジしめ”構造で、プレートの数によらず(1回転もさせない)ネジしめでしっかりと固定されるのが特徴です。
プレートがしっかり固定されるので、ケトルベルを振り回すのは問題なさそうです。
球体であるべきところが、角に丸みのある立方体なので、扱いやすさは心配です。
前腕や上腕にフィットするのでしょうか? 慣れれば問題なさそうに見えます。
ところで、このケトルベルで使用するプレートは、ダンベルと共用です。その点がとても優れています。
Ironmaster(アイアンマスター)社のクイックロック・ダンベルは有名です。
重さを一瞬(数秒)では変更できませんが、工夫された”ネジしめ”構造で、重りの数によらず(1回転もさせない)ネジしめでしっかりと固定されます。
Ironmaster(アイアンマスター)社のクイックロック・アジャスタブル・ケトルベル、クイックロック・ダンベル共に、世界的に品薄状態が続いています。
形状の考察
Bowflexの可変ケトルベル、見た目はさておき、形状は使い勝手に影響します。
古くからあるケトルベルは鋳物です。多くの人が好きなのは、下記のようなバランスの形状です。
軽い重量では全体が小さくなりますが、ハンドルはそれほど小さくなりません。
手で使うものですから、ハンドルにはそれなりの大きさが必要です。
可変ケトルベルでは重さが変わっても、ハンドル部分は同一のサイズになってしまうでしょう。
ハンドルのデザインは、Ironmaster(アイアンマスター)社のクイックロック・アジャスタブル・ケトルベルが1つの答えなのかもしれません
可変ケトルベルでハンドル部分をどのような形状にするかは、むずかしい問題です。
競技用ケトルベルの形状
ケトルベルスポーツ(ギレヴォイ)用のケトルベルは、重さに関わらず同じ大きさ、同じ形状です。
重さによらず、同じフォームで扱えるようにとの配慮です。
重さによって色が決まっています。
8kg | 12kg | 16kg | 20kg | 24kg | 28kg | 32kg |
ピンク | 青 | 黄 | 紫 | 緑 | オレンジ | 赤 |
同じ形状にするために、スチール製です。
競技用ケトルベルの形状を参考に、可変ケトルベルの形状を決めるのは良い手段なのではないでしょうか。
できれば外側の形状を競技用ケトルベルに似せて、中身でバランスよく重さを変えられれば最高です。
10個セットで40万円以上するセットが、可変ケトルベルで代用できるのなら、とても魅力です。
おわりに
すでに市販されている可変ケトルベルを観察し、ケトルベルとして満たす条件の形状を考察しました。
Bowflexの可変ダンベルのように、重さを一瞬で変えられれば最高ですが、重さの変更に少し手間が掛かっても仕方がないと思います。
外形は競技用ケトルベルで、体重を掛けられる可変ケトルベルの登場を期待しています。
取り敢えずは、仕掛けがないので壊れにくい古くから伝わる鋳物をオススメします。
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